みらい21かなる - 社会福祉士 山眞弓

みらい21かなる

TEL/FAX:03−3492−0735
ホームページはこちら ≫
後見制度支援信託の不思議

この制度は、最高裁、法務局民事局、信託協会の三者のみで導入が検討され、実務家団体に知らされたのは127日で、急ぎ4月には導入されると言う。成年後見制度を使う側国民にとっては、使い方が一変する内容である。それをこのような手続きで進める事は異例ではないのだろうか。

 

国民生活にとって影響は大きいと思う。日本国民の預金は若い人よりは高齢者に偏っていると思うが、それが高齢、認知症になって、親族を成年後見人とする場合、老後の蓄えは、信託財産として凍結、裁判所の許可、指図書がないと、定額以上は使えない。

 

この事案では、すべての預貯金(株など、不動産を除くすべての資産)を換金して、5つの信託銀行のスキームに従って信託財産とする。後見開始時に専門家が関与して、その人の生活費の概要を把握して、日常の費用分が信託から外れる。この部分だけを成年後見人は活用し、信託部分は凍結なので、財産侵害を防ぐと言う事だ。また専門職後見人への報酬が節約できる

 

このスキームを拒否できる要件、想定される事案などはまだよく分からない。

 

家計の消費拡大、金融緩和、市中の通貨拡大が誘導されるデフレ経済下である。経済政策とは対立している。またこの制度が定着すればだが、いわば強制貯金を受ける側の信託銀行は、他の金融機関に対して圧倒的な優位に立つだろう。金融業界の地図が変わるかも。

TPP(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementで自由化された金融業界に外資が来て日本の個人金融資産1400兆円の奪い合いになるとか。個人資産の90%以上が銀行預金経由で国債の購入に充てられているという日本の今である。

 

いわば国家政策下での信託銀行への他銀行等からの預金集中は、爬行というべき手法でないのだろうか。平等な条件と言う自由競争の原理を外している。このような商売に慣れ親しんでは、企業の体力は落ちるかもしれない。その時はM&Aで外資がやって来るだろうから、日本の高齢者の資産は、高齢者の利益から遠く遠くその手を離れるような気がする。

 

認知症となっても、自分の安心できるライフスタイルで生きて行く。その為に守られるべきその人の意思をどう確認して、どう生かしてゆくのか。その為の成年後見制度が、資産を残し、それを信託銀行が運用する途へと、変わるかもしれない。そうであれば、沢山の苦労の末の人生の、最後の蓄えの意味はどうなる?
 

成年後見制度の目的、近代法を越える視点、正常で、健康で、理性的成らざる私達の行動様式、ライフスタイルをも否定せず、むしろ支援するという、「人間肯定の思想」。それを再確認しつつ、この制度の行方を見守ろうと思う。 

| 成年後見 | 13:23 | comments(0) | - |









 
+ 相談室


相談は、対面で行う会話です。色々な思いを抱えて相手の顔、姿に接して、自分の言葉、感情の動き、動悸などから、自分で自分を再発見する場です。
どのような自分でも自分は自分。それぞれの自分を大切に生きる手立てを見つけましょう。
+ お問い合わせはこちら
TEL/FAX:
03−3492−0735
+ みらい21かなる

かなる(canal)は「運河」と言う意味です。以前の目黒川に面した6階の事務所から眺めると、目黒川がちょうど足下を流れているように見えて、まるで運河の上にいるようでした。それでベニスのグランカナールのイメージと重ねて、私達の事務所がいろいろな情報や物資を運び込むよう、21世紀の運河になるようにと名付けたものです。