みらい21かなる - 社会福祉士 山眞弓

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栗の苗床
また正月が来て、今年も栗を食べる。きんとん、ゆで栗、渋皮煮などと。「やりくりが良いようにな」という祖母の声が聞こえるようだ。
 
我が家の「いぐね(屋敷森)」の栗の木は、朝一番に拾った人の物だったけれど、とても大きな実を付ける丹波栗で、祖母が植えた。何処からどのようにして手に入れたのかは、聞かないでしまった。祖母が元気なうちに、父親の存命中に聞き出しておけばよかった。
 
近在の家々の栗の木も山の栗も小粒で、家の栗の半分くらい。味は山栗の方が濃かったかもしれないが、家の栗も美味しい。家の栗は、「いが」を剥かれて「いが」からすべり落ちるようにして顔を出す時、見事に大きくつやつやと茶色く光る、実に立派な栗だった。
 
その立派さに、誰かが祖母に家の丹波栗の苗が欲しいと頼んだらしく、祖母が家の畑で丹波栗の苗を育てた事がある。畑に栗の実を運び入れて、鍬で漉いた畑の一角に、一粒づつ埋め込み、さらに土をぱらぱらと掛けた。藁をかけて覆った記憶は無いので、それは縄文の作法だったかもしれない。
 
黒い畑土を撫でまわし、草の根などを取り除き、大きな鍬を器用に傾けたり、ひっぱったりして栗の苗床をこしらえていた、祖母の腰つき、手つきが思い出される。
 
ももくり三年柿八年だから、三年くらいして祖母の育てた栗の苗は何処の家に貰われていったのだろうか。栗の芽が出たところを、祖母と一緒に見た事、その宝もののような栗の赤ん坊達がどんどん大きくなった記憶がある。
 
あれから50年以上も過ぎて、あの栗の赤ん坊達も年老いつつ、まだまだ実をつけているだろうか。それともその家の新築などの時、切り倒されてしまったろうか。
 
| ふるさとの暮らし | 08:46 | comments(0) | - |









 
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かなる(canal)は「運河」と言う意味です。以前の目黒川に面した6階の事務所から眺めると、目黒川がちょうど足下を流れているように見えて、まるで運河の上にいるようでした。それでベニスのグランカナールのイメージと重ねて、私達の事務所がいろいろな情報や物資を運び込むよう、21世紀の運河になるようにと名付けたものです。